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アメリカ行動療法認知療法学会(ABCT)第42回大会の参加記


 2008年11月中旬に,42nd Annual Convention of the Association for Behavioral and Cognitive Therapies(ABCT:第42回アメリカ行動療法認知療法学会年次大会)に参加させていただきました。今回は私個人としては3回目の参加となりましたので,今回の体験記をまじえながら,私なりのABCTへの参加の仕方についてご紹介したいと思います。

 ABCTに参加するにあたって,出発前の段階でするべきことがいくつかあります。ABCTでのポスター発表は,例年,3月中旬に抄録提出の締め切りがあります。抄録はポスター発表可否の審査にのみ使用され,抄録集はもらえません。そのかわりに,A5サイズの分厚いプログラム集が送られてきます。今年はエントリー数が非常に多かったようで,プログラム集はまるで小さな電話帳のようでした。また,8月上旬にはElsie Ramos Memorial Student Research Awardのエントリー締め切りがあります。これは,筆頭著者が学生であったときに実施した研究が対象で,締め切りまでに提出された10ページ以内の研究論文の中から,優秀な研究を会期中に表彰するというものです。いずれ英語で論文を書きたいという方は,ポスター発表の抄録を作り,書き足してStudent Research Awardに挑戦すれば,英語での論文執筆の練習になり,受賞という特典もついてくるかもしれません。最近では,2005年に,広島大学(当時:北海道医療大学)の金井嘉宏先生が受賞されています。

 出発前の準備はまだあります。学会の日程,自身の発表日時,現地の食文化,地理,重要訪問(介入)先。行動療法家の卵として,事前の十分なアセスメントと介入計画の立案は欠かせません。特に今年は,相手がWalt Disney’s Worldということもあって,介入すべきポイントが非常に多く,計画立案は困難を極めました。学会場の内外で世界に触れるためには,学会で参加したいセッションはどれか,そのセッションに参加するという制約の中で自身にできることは何かを考えることが求められます。かくも,ABCTに参加するということは,いろいろな意味で真剣勝負なのです。

 学会では,ポスターやシンポジウム,ワークショップなどさまざまなセッションが,約30か所の会場で同時に進行しています。対象(子ども等),状態像(抑うつ等),方法(機能分析等)などのテーマを決めて参加するセッションを探していくと,一日中,常にどこかの会場で最先端の議論に参加していられるほどです。また,すれちがう参加者をよく観察すると,中にはネームプレートに勲章を下げている方がいます。こうした方々は,一度は論文で引用したことのあるような著名な研究者ばかりです。日本行動療法学会の大会にはじめて参加したときに,先生方の名札を見ては「あの本の著者だ!」「あの先生の論文,卒論で引用した!」などとはしゃいでいた自分を思い出します。

 次回は,ニューヨークのMarriott Marquis Hotelにて,2009年11月19日(木)~22日(日)に開催されます。ブロードウェイ・ミュージカルに美術館,タイムズスクエアに最先端の行動療法。刺激的な街,ニューヨークは,きっと私たちを歓迎してくれます。

早稲田大学人間科学研究科・日本学術振興会特別研究員
高橋 史