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BABCP 2009:小さな街でのビッグな体験


 7月15-18日にBritish Association for Behavioural and Cognitive Psychotherapies(BABCP)の大会に参加しました。名前の通りイギリスのCBTの学会です。英国内の参加者が主ですが,世界をリードする多くのエキスパートによるワークショップやシンポジウムが目白押しです。参加者は1200名ほど。多くは臨床家です。

 まずEd Watkinsのワークショップ(1日)にでました。反すう症状に対して機能分析的な考えと体験的な処理モードの促進に焦点をあてた介入法が具体的に解説されます。「これはマインドフルネスとは違うんだ!」と。新たなリーダーの気概が感じられました。反すう研究のパイオニアSusan Nolen-Hoeksema,WCBCT2010の中心人物の一人Sabine Wilhelmなどが基調講演を行いました。基調講演だけで17個!シンポジウムはOCD関連に出ました。Adam RadmskyやChristine Purdonといった若手がリードしており,確認症状のメカニズムの理解が確実に進んでいます。

 大会を通じてのキーワードは,診断横断的(trans-diagnostic),慈しみ(compassion),イメージの利用,といったものです。機能分析の重要性も改めて強調されています。DSMに掲載されたカテゴリに従うのではなく,患者さんの問題を維持する出来事の連鎖をしっかり査定すると同時に,イメージや慈しみなどの新しい技法も,基礎研究を踏まえてどんどん取り入れていく。マインドフルネスも一頃のブームは落ち着き,CBTの健全な発展の一つとなっている印象でした。CBTのセラピストを一気に増やそうというImproving Access to Psychological Therapies(IAPT)プログラムとの関係で,CBTの集中的なトレーニングも話題になっていました。短期でトレーニング出来るのか,という疑問も聞かれましたが,逆にこの学会の参加者のレベルの高さを示しているのでしょう。

 エクセターは,イギリス南部の小さな都市です。観光地ではない分,イギリスの日常生活を味わうことが出来ました。人々の暖かさ,良く手入れされた庭,たっぷりの朝食,歴史を感じる教会など。イギリス人はあまりインフルエンザは気にしていません。来るかどうか迷ったと言ったら,「行動活性化だよ!」と言われました。確かに。行ってみて,元気をもらったのは間違いありません。

国際交流委員
杉浦義典