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ヨーロッパ行動療法認知療法学会(EABCT)第39回年次大会に参加して


 9月16日から19日までクロアチアのドブロブニクで開かれた第39回EABCT大会に参加して来ました。今年のテーマは“Behavioral-Cognitive Therapy -New Perspectives ” で、一般の口頭やポスター発表の他、16の招待講演、38のシンポジウム、39のワークショップがおこなわれました。この学会はヨーロッパ内という地理的な面で時間的、経済的にも移動に便利なこと、また、毎年魅力的な土地で開かれるため、ヨーロッパの(米国やオーストラリアなどからも)CBTの研究者、臨床家が高名な人から大学院生まで幅広く集まります。私も1997年からはできるだけ何か発表して参加するようにしています。今回、私は九州大学の精神科でおこなった強迫性障害のRCTに参加した患者さんたちの1年後の経過についてを、また、本研究に関わっている現在疋田病院の磯村香代子先生は行動療法による脳機能の変化を発表してきました。例年になくOCDの発表が多い印象で、様々な切り口からの発表がありました。中でも、” Underlying working mechanism of exposure: From the lab to clinical practice” というベルギーの人達のシンポジウムでは、生物学的な知見と臨床とをつなげて考えることの重要さを再認識させてくれました。個人的にはロンドン留学時代にお世話になったマークス教授がお元気に活躍されていて、私のポスターへのコメントをいただいたこと、また磯村先生のポスターについて、同様の研究をされているという2003年のプラハ大会の会長だったPrasko教授とdiscussion できたことが嬉しいハプニングでした。

 つい先日は幕張での大会に参加してきたのですが、CBTをおこなうのに不可欠な、患者さんの問題(症状)を丁寧に把握することが十分でない発表が気になりました。また、以前は本学会で発表する症例は1年以上フォローして効果が検証されたものでなければならない、という指導を受けた覚えがありますが、丁寧な問題の把握にもとづく変容を試み、その効果の検証をおこなった上での発表の目白押しだったEABCT大会の後だったので、少し残念で、これからの研鑽と指導に精進しなければと思います。

 ドブロブニクは城壁に囲まれた中世の雰囲気そのままの夢のような世界遺産の街で、美しいアドリア海を見下ろす会場のホテルも快適でした。来年は10月7日から10日にイタリアのミラノで開催されます。今年も何人かの日本人が発表をしていましたが、皆様もふるって参加されることをお勧めします。いろいろな意味でよい刺激を受けることができることと思います。

国際交流委員
中川彰子