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WCBCT参加報告書

概要

学会名:the 8th World Congress of Behavioural and Cognitive Therapies

日時:2016年6月22日〜2016年6月25日

場所:Melbourne Convention and Exhibition Centre (Australia)


内容

 このたび,「the 8th World Congress of Behavioural and Cognitive Therapies(以下,WCBCT)」(メルボルン)にて助成をしていただき,2016年6月22日から25日までの4日間,オーストラリアのメルボルンにおいて開催されました,WCBCTにおいて,研究発表を行わせていただきましたのでご報告させていただきます。
 私は,ポスターセッションにおいて,「Recent trends and future prospects of support system for school absentees in Japan」というタイトルの研究発表をさせていただきました。この研究におきましては,日本の学校における不登校に対する支援方針を概観した上で,その問題点に対する解決策について考察いたしました。現在,日本においては,不登校をはじめとする学校における諸問題の解決に力を注いでおり,「チーム学校」をはじめとする,スタッフを増員し,連携を図る政策がなされております。一方で,不登校児童生徒の数の減少は見られず,むしろ,少子化の背景を考えると増加している傾向にあると言えます。このような状態に陥っている理由として,本研究では,現在の政策が単に支援スタッフの数を増やすのみとなっており,支援の質を高める結果に結びついていないためであると考えました。支援の質を高める政策について,先行研究の知見を概観したところ,不登校に対する支援としては,認知行動療法的立場からの介入の有効性が示されていることが明らかとなりました。したがって,見立てとそれに基づいた介入を実施していくことが,不登校を減少させる方法であると考えました。
 発表当日には,多くの先生方が,本研究発表に足を運んでくださり,有益な意見交換をさせていただくことができました。特に,「不登校」の定義は地域,学校単位で異なる現状があり,統計調査による結果もそういった地域差による影響が大きいこと,本研究における「見立てとそれに基づいた介入」を実践していく上で,教員や親と子ども相談員など,支援スタッフに対して,どのように認知行動療法的観点を伝えていくことができるかという,今後の研究に結びつくご意見をいただくことができました。
 拙い英語ではありましたが,発表に耳を傾けていただき,有益な示唆をくださった多くの先生方に,改めて感謝申し上げたいと思います。
 また,自身が発表させていただいたポスターセッション以外におきましても,多くの研究発表に参加させていただきました。私が研究している,子どもに関するテーマの研究も数多くあり,日本においてはまだ実施例が多いとは言えない内容など,今後の研究の基礎となる知見を得ることができました。
 さらに,今回は,自身の現在の研究領域以外にも積極的に触れることを心がけることで,多くの領域の最新の知見に触れることができました。中でも,Clark先生による,“Latest Developments in Cognitive Therapy for Social Anxiety Disorder”が非常に印象に残っております。社交不安に対する研究の最新の知見に触れることができ,非常に有意義な時間を過ごすことができました。
 今回の大会で得た経験を活かし,今後も継続的に研究活動に取り組んでいきたいと考えております。このたびは,「the 8th World Congress of Behavioural and Cognitive Therapies(以下,WCBCT)」(メルボルン)にて助成をしていただき,誠にありがとうございました。重ねてお礼を申し上げます。

早稲田大学大学院人間科学研究科 修士課程2年
尾棹 万純