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WCBCT2016報告書

 ポスター発表含め、WCBCT2016に参加して学んだこと、思ったことを報告する。
 私はポスター発表で、感覚処理感受性という感覚の敏感さの概念と、感情的反応性との関連に関して発表した。感覚処理感受性は、遺伝と関連するような生得的な性質であり、パーソナリティ心理学と親和的な概念であることから、もしかしたら査読の段階で落とされてしまうかもしれないと、少し懸念していた。しかし、査読は通過するばかりか、今回このような助成をいただき、認知・行動療法の領域のふところの大きさを感じた。
 ポスター発表では、研究自体への疑問だけではなく、論文にするにはこういう分析をしたほうがよいかもしれないなど、建設的なコメントをいただいた。「論文にするには」という職業研究者としての視点をいきなり提示され、普段の身の回りの人たちとの議論より、1つレベルの高い視点に出会えたような気がした。
 私はオーストラリアで、ポスター発表やワークショップへの参加だけでなく、もう一つ達成したい明確な目的があった。私は今回感覚処理感受性に関する研究を発表したが、マインドフルネスにも大きな関心があり、現在はマインドフルネスの脳科学的研究を主に行っている。オーストラリアは、マインドフルネスを用いた臨床が比較的有名であり、実際のマインドフルネス事情を現地の人に伺いたいと思っていた。自分の在籍時間以外のポスター発表で、マインドフルネスの研究発表をしている人に近づき、ポスターを見ていたら、あちらから話しかけてくれた。オーストラリアで学生を指導している方とのことで、あちらも外国人と話したかったのか、自然と世間話のようになった。オーストラリアでは、確かにマインドフルネスはそれなりにポピュラーで、多くの人が実践するのに関心があり、都会ではワークショップは多いが、貧しい人はあまりそういうのには参加できない、などと仰っていた。
 私が、なぜオーストラリアで流行っているのか?と尋ねると彼女は、人々が生活をとても忙しくしており、非常にストレスフルだからではないか、というようなことを答えた。その状況は日本も同じで、特にオーストラリアで流行っている理由になっていない、と私は思ったが、それを特に伝えることはなかった。世間話であったし、彼女はそのように理解しているんだな、と了解するにとどめた。自国の状況の理解に対して、このような疑問を持つ感覚は、外国人と話すときに特有であると思った。
 ワークショップなどでは、英語を聴き取るのが難しかったが、一生懸命スライドの英語を読むことで、それでも新しい知識を得ることはできた。自分の研究領域でも、知らない研究がそれなりにあり、やはり国によって着目する論文や読んでいる論文が違うのかもしれないと思った。
 若手枠で助成をいただけたことで、不自由なくこのような学会に参加させていただき、とても感謝しています。ありがとうございました。

早稲田大学大学院人間科学研究科
修士課程2年 髙橋徹