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トップページ > お知らせ > 名古屋認知行動療法セミナー(45回大会プレセミナー)を開催します(2019.2.28)
セミナー開催概要

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午前の部 10:00-12:00

「不登校ゼロを目指した認知・行動療法によるアプローチ」

小野 昌彦(明治学院大学)

 1989年当時の筑波大学心身障害学系小林重雄研究室において、演者らは系統的な不登校の再登校支援システムの構築を目的とする研究を開始しました。その後約30年が経過した今、演者らは、不安症タイプ、不安のみられないタイプといった多様な発現メカニズムによる不登校の支援に携わり、再登校及び登校行動維持に効果的な包括的な認知・行動療法アプローチ(再登校達成率98%)を構築しました。また、演者は、全国各地でこの認知・行動療法アプローチを基にした市・町・学校規模の不登校減少対策の提案、適用を行ってきました。演者の提案内容履行率が高い地域、学校においては、学校・町単位での不登校ゼロ、市単位での不登校半減という成果を挙げました。本セミナーでは、構築してきた不登校への認知・行動療法アプローチを紹介し、次に適用事例演習(逐語レベル)、市・町・学校規模での不登校対策の事例説明、グループワークを実施する予定です。

「well-beingのための認知行動療法:アクセプタンス&コミットメント・セラピーの考え方」

大月 友(早稲田大学)

 認知行動療法(CBT)は,症状や行動問題の除去や解決を得意とするが,それだけではなく,クライエント本人の健康的で適応的な側面の拡大にも効果が示される心理療法である。クライエント自身のwell-beingを積極的に促進することで,結果的に,もともとの症状や行動問題が生活上の問題にならないようにするためのアプローチとして活用されている。そのようなアプローチの代表的な例として,アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)がある。ACTは,行動分析学を理論的な基盤としたCBTの一種であるが,臨床家へのユーザビリティを高めるため,難解な理論や専門用語の使用を避けながら,問題理解や支援の機能が理解しやすいフレームワークを提供している。本講座では,そのようなACTの基本的な考え方(心理的柔軟性モデル)について,エクササイズやメタファーなどの体験を通しながら解説していく。

午後の部 13:00-15:00

「ケース・フォーミュレーションを活用するために」

下山 晴彦(東京大学)

 ケース・フォーミュレーションは、「事例の当事者の心理的,対人的,行動的問題の原因,促進要因,およびそれを維持させている力に関する仮説であり,その人に関する複雑で矛盾した情報をまとめ上げる助けになるもの」と定義される(Eells1997)。本セミナーでは、このケース・フォーミュレーションを活用してカスタマイズCBTを実践するポイントを解説する。なお、認知行動療法には、パッケージCBTとカスタマイズCBTがある。パッケージCBTは、障害や症状ごとに決められているマニュアルやプロトコルに従って介入を進めるものである。それに対してカスタマイズCBTは、クライアントの抱える問題の個別性を重視し,問題の具体的状況に関するケース・フォーミュレーションを形成し、技法を選択し、組み合わせて介入を工夫していくものである。

「教育・福祉に活かす行動活性化療法」

首藤 祐介(広島国際大学)

 生活をしている中で気分が落ち込むことがあります。そのような時は,やる気が起きず予定をキャンセルしたり,家から出るのをやめるかもしれません。あるいは,思い切って外出したら気分が変わった,ということもあるでしょう。このように,気分と活動の関係は切っても切り離せないものです。行動活性化療法はうつ病に対する認知行動療法の一種として知られている援助法の1つであり,うつ病を引き起こす可能性のある行動を減らすとともに,その人にとって重要な活動を増やすことを手助けする方法です。もともと,行動活性化療法はうつ病に対する実証に基づく心理療法として主には医療保健領域で実施されてきました。しかし,精神障害に対するセラピーの枠にとどまらず,健康な人の生活の質やwell-beingを高める効果があることが研究や実践の中で明らかになってきています。このような成果は,うつ病の治療のみならずより幅広い文脈で行動活性化療法の考え方が利用できる可能性を示したと言えます。そこで,セミナーでは行動活性化療法の基本的な考え方を学ぶとともに,新しい応用分野である教育分野や福祉分野における実践や展開可能性について,予防やヘルスプロモーションの観点を含めて説明します。




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